なぜ新規感染者数は激減しているのか ワクチン効果が強調されているが…
確かにワクチンの効果はあるだろうが、それは限定的で、それ以上に感染により免疫が獲得されたか、ウイルスが変化したため、と考えるのが自然ではないか?
実際、1回でもワクチンを打ったことのある人の割合が20%以下の国でもいまは新規感染者数は大きく減少している。例えばジャマイカでは1回でもワクチンを打った人の割合は27.3%に過ぎないが、1日の新規感染者数は1月14日の1267人から3月17日には0人となっている。
もっとも、新規感染者数の増減は検査数によって左右される。ジャマイカは検査数が少ないからで実際はもっといるはず、との意見もあるだろう。それは日本を含めた先進諸国も同じ。検査数が少なければそれだけ新規陽性者・感染者数は減る。世界的な感染者数の減少は各国が検査戦略を変えたせいかもしれない。
弘邦医院の林雅之院長が言う。
「日本でも空港や港の検疫で発見される感染者数が5月末まで連日1日100人超えだったのが、6月からは1日5人程度になった。これは入国者の検疫が緩和されたためです。感染者数がこれだけ広がるとその数を把握しても意味がない、いまはどのような性格のウイルスに変化し、どう広がるかが重要であってそれを注視しようと方向を転換している国が増えていて、日本もその方向に舵を切ろうとしている。私たちも流行するウイルスについての情報に注意すべきです」