堀田秀吾
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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「最初は低評価→次第に高評価」の方が「ずっと高評価」より印象大

公開日: 更新日:

 何かを新しく始めるとき、「最初から無理をしてまで頑張る必要はない」と覚えておくといいかもしれません。

 仕事や人間関係でも、最初からうまくいくことはなかなかありません。焦らず、一歩ずつステップアップしていけばいいのです。

 心理学の世界では、「ゲイン・ロス効果」という言葉があります。心理学者であるアロンソンとリンダーは、「心理学実験のアシスタント」という名目で、不特定多数の学生たち(被験者)を集め、学生(サクラ)が被験者一人一人に対して、それぞれの魅力度を本人たちに7回続けて伝えてみるという実験(1965年)を行いました。

 サクラたちはそれぞれ「7回とも高評価(サクラA)」「7回とも低評価(サクラB)」「最初は低評価、次第に高評価(サクラC)」「最初は高評価、次第に低評価(サクラD)」といった役割を持って被験者に感想を伝えたところ、なんとサクラAよりもサクラCの方が総じて好感度が高かったといいます。次第に評価を上げていくほうが印象に残りやすく、さらにはその逆であるサクラBよりもサクラDの方が悪印象という結果も明らかになったのですから、驚きでしょう。

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