「生涯健脳相談士」「生涯健脳指導士」は認知症予防のサポーター
一方、生涯健脳相談士と生涯健脳指導士は、軽い物忘れが気になった時(認知症と診断される前)に、気軽に相談できる役割を担います。いわば認知症予防のサポーターです。
初級の生涯健脳相談士には、ドラッグストア、コンビニ、スーパー、金融・保険業、住宅産業、宿泊業など、SCD・MCI・認知症の方と接する機会の多いサービス業の従事者に取得してもらうことを想定しています。また、上級の生涯健脳指導士は、相談士からのステップアップを望む人と共に、医療・介護・行政の専門職が対象で、相談士の役割に加え、認知症の2次、3次予防の実践的医学的指導ができる資格としています。
スーパーの店員さんが、普段からよく来てくれるお客さんのちょっとした変化に気づく。今までは身ぎれいにしていたのに服装が無頓着になったり、会話のやりとりがおかしかったり、支払いの計算間違いが増えたり……。
1、2度なら問題ないでしょうが、「ちょっとした変化」が続いているといったとき、生涯健脳相談士としての知識から、さりげなく声をかけ、その方の心配事を聞き出す。認知機能の低下が疑われるようなら、医療機関への相談を勧める。そういうやりとりが日常のあちこちで繰り広げられるようになったら、認知症にまで移行する人が減少するのではないかと期待しています。