大坂なおみだけじゃない…米国ではZ世代の4割がメンタルの診断を経験
実はもうひとつ、この世代がこれまでと大きく違う特徴があります。自分がメンタルに問題があると自覚し、親や友達、先生などに相談したり、セラピーなどにも積極的に通っていることです。また、問題に向き合う同世代には強いエンパシー(共感)を示しています。メンタルで苦しんでいる体験を共有するのが、タブーでなくなって来ているのです。
記憶に新しいのは、Z世代を代表するテニスのスーパースター大坂なおみさんが、自身のメンタルの問題を明らかにしたことです。強く見せたいはずのアスリートが、弱みを曝け出したーー。これが世界に衝撃を与えました。しかし彼女の発言から、若者を含め多くの人が「自分だけではない」という勇気を得たのは間違いありません。
メンタルを病んでいるだけでもつらいのに、それを隠したり負い目に感じたりすれば、さらに生きていくのが苦しくなります。「OKでなくてもOK」というなおみさんの言葉が、真に理解される社会になれば、メンタルを病む人は逆に減っていくかもしれません。