最大75万人「インフルエンザ」とのダブル感染対策で見える政府のホンネ
ここで言う新型コロナと共存する社会とは、感染と重症化リスクを抑えつつも、感染予防を徹底するあまり学校に行けない子供や仕事ができない大人をつくらないために、一人一人が何ができるかを考え続ける社会を指す。
その背景として「新型コロナはインフルエンザと同じで消滅しない。ワクチンで重症化を抑えつつ、感染して獲得する免疫にも期待する」と政府は考えているのではないか、という。
「インフルエンザは毎年幅広い世代が感染します。しかし、これまで病院にかかるのは子供やお年寄りがほとんど。感染しても病院にかかる大人は多くはありませんでした。政府はその当時の一人一人の行動を思い出して欲しい、ということだと思います」
問題はなぜ、いま政府はインフルエンザとのダブル感染の危険性に言及したか、だ。
「南半球の豪州でインフルエンザが流行したため、日本でも流行する可能性があるからです。怖いのは今回豪州で流行したインフルエンザは、いわゆる季節性のインフルエンザのように、事前にワクチンが用意できる既知のタイプ(亜型)ではない可能性があることです。つまり、政府は、新型コロナの第8波を恐れているように見えて、本当の懸念は第2の新型インフルエンザの流行であり、そのための感染対策が遅れていることを恐れているのではないでしょうか」
個人でできる感染対策は飛沫をかけ合わない、エアロゾルは拡散、排気する、手洗いなど。3年間で学んだ習慣のさらなる徹底が必要になりそうだ。