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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

「陽子線超小型装置」普及で広がる治療の可能性 江戸川病院で1号機導入へ

公開日: 更新日:

 陽子線治療をご存じですか。放射線治療のひとつで、従来のX線に比べてがんにより高いエネルギーをピンポイントで照射できるためとても効果的ですが、がん患者が多い東京にはその施設がありませんでした。

 今後、東京をはじめ都市部で陽子線治療が普及しそうな報道があります。

 スタートアップ企業のビードットメディカルは超小型陽子線がん治療装置を開発。その1号機導入について今月20日、東京の江戸川病院と基本合意が締結されました。都内で陽子線治療が広がるのが目前です。

 従来の陽子線治療装置は、3階建てビルほどの高さとテニスコート1面分ほどの広さが必要でした。都心の医療機関でこのスペースを確保するのは難しい。

 さらに設置費用は50億円と、X線の10倍。土地の確保とコストの高さがネックだったのです。

 話題の超小型装置は、高さは3分の1と従来のX線装置と同じくらいのサイズになり、コストも半減。設置後の維持費も半分に抑えることに成功したといいます。2つのハードルが下がり、現在の19カ所から拡大への弾みがつきました。

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