オンラインで認知症の予防情報を発信 既存の対策とどう違う?
高齢化率38.1%の鳥取県伯耆町では、町内の医療機関に所属する作業療法士が「とっとり方式認知症予防プログラム」の教室を開いています。
このプログラムは、鳥取大学、伯耆町、鳥取県が連携し、鳥取大学医学部の浦上克哉教授が中心となって、県独自の認知症予防プログラムとして開発したもの。週1回程度の実施で、1回当たり12人ほどが参加。
「事例集」では、ほかにも東京都足立区、大分県竹田市などが紹介されています。
■好きな時に好きな場所で
ただ、忌憚なく言わせてもらうと、評価すべき点はあるものの、まだまだ……。「事例集」によれば、これらの取り組みの参加者は1回10~30人。函館市では実人数777人と報告されていますが、市の人口約25万人中の777人ですから、0.31%。せっかくの取り組みが、わずかな人にしか届いていない。これでは、実質的な予防効果はほとんど期待できないでしょう。
国がとりまとめる「認知症施策推進大綱」には、認知症の人が認知症とともによりよく生きていけるための施策が挙げられています。