【ソラマメ】「脾」を強化して体内の湿気を払い梅雨の不調を改善
梅雨を迎えて体がだるい、疲れやすい……。
シニアは加齢によって自律神経の働きが乱れがちです。自律神経は交感神経と副交感神経がバランスを取り合って体の器官を調整しています。年齢とともにこの2つのバランスを維持することが難しくなってくるのです。とくに梅雨どきは、気温や湿度のばらつき、低気圧によって自律神経のバランスが狂いやすく、体調不良につながりがち。
中医学では、梅雨になり湿度の高い日々が続くと、人間の体にも梅雨の湿気が入り込んで、余分な水分がたまることからトラブルを引き起こすと考えます。とくに湿気は、消化をつかさどる臓器「脾」を弱めます。そのパワーがダウンするとむくみ、頭や体が重だるい、下痢、食欲不振、目やにといった症状が現れやすくなります。傾向としては「重い、濁る、粘る、滞る」。下にどんより……といった症状が多く、しかも治りにくい特徴があります。
また、脾は食べ物を消化して吸収した栄養から「気」をつくる臓器。つまり、ここが弱ると元気の源である「気」が生まれなくなってしまうのです。脾はまさに身体の要。そして脾は湿気に弱いため、高温多湿の地に住む日本人はえてして、脾が弱い人が多いのです。そもそも脾が弱い人は、雨の日が苦手な傾向があるため、梅雨が苦手。そして最も体調が悪くなるのは台風の前。やたら眠い、むくむ、頭がどんより重くなるといった不調が現れやすいのです。