著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【ソラマメ】「脾」を強化して体内の湿気を払い梅雨の不調を改善

公開日: 更新日:

 梅雨を迎えて体がだるい、疲れやすい……。

 シニアは加齢によって自律神経の働きが乱れがちです。自律神経は交感神経と副交感神経がバランスを取り合って体の器官を調整しています。年齢とともにこの2つのバランスを維持することが難しくなってくるのです。とくに梅雨どきは、気温や湿度のばらつき、低気圧によって自律神経のバランスが狂いやすく、体調不良につながりがち。

 中医学では、梅雨になり湿度の高い日々が続くと、人間の体にも梅雨の湿気が入り込んで、余分な水分がたまることからトラブルを引き起こすと考えます。とくに湿気は、消化をつかさどる臓器「脾」を弱めます。そのパワーがダウンするとむくみ、頭や体が重だるい、下痢、食欲不振、目やにといった症状が現れやすくなります。傾向としては「重い、濁る、粘る、滞る」。下にどんより……といった症状が多く、しかも治りにくい特徴があります。

 また、脾は食べ物を消化して吸収した栄養から「気」をつくる臓器。つまり、ここが弱ると元気の源である「気」が生まれなくなってしまうのです。脾はまさに身体の要。そして脾は湿気に弱いため、高温多湿の地に住む日本人はえてして、脾が弱い人が多いのです。そもそも脾が弱い人は、雨の日が苦手な傾向があるため、梅雨が苦手。そして最も体調が悪くなるのは台風の前。やたら眠い、むくむ、頭がどんより重くなるといった不調が現れやすいのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動