池田陽子
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池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【もち米】「気」を補って固摂作用に優れ、多汗対策にうってつけ

公開日: 更新日:

 最近、少し動いただけで汗が出る。暑くないのにどうして……? 気温に関係なく、体を激しく動かしてもいないのに、多量の汗をかく「多汗症」。全身に汗をかく場合、また、手のひらや足の裏など局所的に汗をかく場合があります。症状としては、暑くなく運動したわけでもないのにどっと汗が出る、手のひらが汗ばむ、本を読んだりノートをめくると濡れる、汗をかくせいで一日に何度も着替えなくてはならない、脇の下の汗じみが気になる、体臭を人から指摘される……といった特徴があります。

 原因としては、甲状腺機能亢進症、糖尿病、ストレス、更年期障害などさまざまな理由で全身の皮膚表面にある、エクリン汗腺の機能が異常に高まることとされています。シニアの場合、もともと水分が不足しがちですし、発汗は体力消耗の大きな原因になります。早めに改善を図ることが大切です。

 中医学では、多汗は、人間のエネルギー源である「気」が不足している体質の人に多いと考えます。気には皮膚の表面に体液が漏れ出さないようにする「固摂作用」もあります。暑さに関係なく、ちょっと動くと汗がダラダラ出る場合、「気のストッパー」効果がないのです。

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