放置すると悪性がんに進行…「日光角化症」を防ぐには紫外線対策を
「日光角化症は60代以降の男性によく見られ、若い頃から何十年にもわたって紫外線を浴びる頻度が高い生活習慣だった人や紫外線対策をまったくしてこなかった人に発症しやすい。特に農業従事者や牧場労働者、船員、屋外スポーツの選手など、日焼けの頻度が多かった人によく見られます。また、仕事や趣味で毎週ゴルフに行く習慣があった人も、紫外線に当たる時間が長いので注意が必要です」
日焼けをしても肌が焼けずに赤くなりやすい色白の人は、肌が黒い人に比べてメラニン量が少なく、表皮細胞ががん化しやすいという。
紫外線が当たりやすい部位に赤くザラザラ、カサカサした斑が見られたら皮膚科を受診したい。
「診察で、ダーモスコピーと呼ばれる特殊な拡大鏡で疑いのある部位を見ます。肌がイチゴの表面のような模様を伴って赤くなる『ストロベリーサイン』が確認されたら、日光角化症の可能性が高い。最終的には皮膚の一部を取って顕微鏡で詳しく見る皮膚生検で、日光角化症かどうかを確認します」
日光角化症は早期に発見し、しっかり治療を行えば根治でき、生命に影響を及ぼす心配はないという。