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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

88歳の夫を86歳の妻が介護…いつまでがんばればいいのか

公開日: 更新日:

 そして、さらにこう続きました。

「このS病院の入院期間は2カ月が限度です。2カ月後には、自宅か、施設か、退院することを考えてください」

 S病院に移った途端に、2カ月後の行き先を考えないといけないのです。

 ケアワーカーの方の話では、民間の老人ホームや老健施設は、入所するのにそれなりのお金が必要で、毎月の支払額を聞いてゾッとしました。また、特別養護老人ホームは要介護3以上にならないと入れないそうです。

 入院前、夫は要介護1でした。2カ月後、もし退院したら、その時はどう判定されるのかも心配です。やはり退院したら、妻である私が自宅で介護するしかないのかもしれないとも考えました。

■お墓を決めてひと安心していたが…

 今回、倒れて救急病院に運ばれる前は、夫はそれなりに元気でした。一緒に近くのお寺に行った時、他の方の遺骨が一緒に入る永代供養墓が立ったことを知りました。そして、私たちが死んだらその墓に入れてくれると、お坊さんが約束してくれたのでした。

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