著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

トマトで高血圧を予防できる?1日半個以上で36%リスク低下

公開日: 更新日:

 トマトは世界中で食べられている野菜で、そのままでももちろん、煮込みやソースなどの材料としても欠かせない食品です。その主成分は水分ですが、カルシウムやマグネシウム、亜鉛などの微量元素や、AやCなどのビタミン類を多く含み、効率的にそうした栄養を摂取出来る食品です。食物繊維やカリウムも豊富で、体の環境を整える効果もあります。

 また、その赤さの源であるカロテノイドのリコピンは、強い抗酸化作用を持ち、動脈硬化の進行予防などにその効果が期待されています。最近、このリコピンには、血圧を上げるホルモンの働きを抑制し、血管を拡張させるなど、血圧を下げる働きのあることが報告されています。

 それでは、実際にトマトを多く食べている人は、高血圧になりにくいのでしょうか? 昨年の心臓病予防の専門誌に、スペインでの住民研究の結果が報告されています。心臓病や脳梗塞のリスクが高い中高年の男女7056人を3年間観察したところ、トマトをたくさん食べているほど血圧は低めになる傾向が認められました。

 特にトマトを1日半個以上(110gより多く)食べている人は、あまり食べない人と比較して、高血圧になる危険が36%低下していました。血圧が高めで気になる人は、トマトを1日半個以上食べることが、手軽で有効な予防法と言って良いようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由