著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

最近よく見かける「配合錠」のメリットとデメリット

公開日: 更新日:

 ここ10年くらいで「配合錠」というクスリをよく見かけるようになりました。高齢者の中には、すでに配合錠を服用・使用している方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 配合錠とは、その名の通り複数の種類の成分が1つの錠剤に配合されているクスリです。2種類の成分が配合されているものがほとんどですが、一部には3種類の成分が配合されているものもあります。

 配合錠の多くは、1つの疾患の治療を目的として効き方が違う成分が配合されています。例を挙げると、高血圧の治療を目的として効き方の違う複数の降圧剤の成分(血管を広げる成分と尿を出す成分など)が配合されているという感じです。

 他にも、高脂血症治療薬、糖尿病治療薬に配合錠があります。また、異なる疾患の治療のためのクスリが配合されているものもあり、高血圧治療薬の成分と高脂血症治療薬の成分、血をサラサラにする薬剤の成分と胃酸を抑える薬剤の成分といった具合でバリエーションに富んでいます。

 配合錠のメリットとして、今まで一度に2種類、3種類の錠剤を服用しなければならなかったところが、1つの配合錠で済むことが挙げられます。つまり、単純に服用する錠剤の数を減らすことができるのです。いくつもの疾患の治療をしていて、1回に服用しなければならない錠剤の数が多い場合には、とても有用なものだと思います。「クスリの服用が楽になる」ということは、継続的に治療を行っていくうえでも非常に重要なことです。

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