能登半島地震では現地に派遣される医療チームが大幅に増えていた
JMATは、日本医師会が被災地の医師会からの要請を受けて出動します。私も2月9日からはJMATの隊員として派遣されたのですが、JMATも医師を中心としたチームで活動します。発災直後の超急性期の活動が求められるDMATに対し、JMATはもう少し遅い時期まで、たとえば被災したクリニックの支援など被災地の医療が立ち上がる支援なども行います。
JMATは、事前登録なしに参加できるのがメリットです。ただ、特に訓練されているわけではないので、災害医療の知識が不十分な隊員もいます。たとえば、前述した多くの災害医療チームそれぞれの役割についても理解していないと、被災者が困っている際に適切な支援をできるチームを紹介できません。私も現地で初めて知った医療チームもありました。もっと勉強しなければ……と強く思った次第です。
災害時だけでなく通常の医療でも専門細分化は進んでいますが、現地での支援をより円滑に進めるためにも、どのような医療チームがどんな活動をしているのか、よりわかりやすく周知することが必要かもしれません。
もっとも、医療者にとって一番大切なのは、「どんな形でも役に立ちたい」という思いなのは間違いありません。