デジタル社会どう目を守る(2)中高生も…若者に広がる「スマホ老眼」
前回、子どもの近視予防には「距離」と「時間」と「戸外活動」があると紹介しました。今回は戸外活動について、説明を付け加えます。
子どもの近視予防に外遊びが有効であることはさまざまな研究で証明されており、日光の下で遊ばない子どもは近視になりやすいことがわかっています。
「ただし、夏の炎天下の外遊びは熱中症の危険があるため避けた方がいいでしょう」
近藤永子・日本眼科医会常任理事は、こう注意を呼びかけます。
外に出るなら早朝の涼しい時間帯や木陰、建物の陰などの工夫をするのがいいそうです。また、2時間通してではなく、何回かに分けて外に出るのも有効とのこと。
デジタル機器が生んだ目のトラブル「スマホ斜視」に並んで問題になっているのが、若者の間に広がっている「スマホ老眼」です。
「スマホ老眼」は30代以下の世代に老眼のような症状が出る状態を言います。40歳前後から始まる普通の老眼は、加齢により目の調整機能が衰えて起きるのに対して、スマホ老眼はスマホの使いすぎが要因で、時には10代後半の中高生にも起こることがあります。「スマホ斜視」と並んで深刻な目のトラブルと言っていいでしょう。