(27)家電が進化しても彼らを救わない…メーカーは少数ユーザーの存在を忘れないで
今年春、知人から家電の「大型オーブン」に関する相談を持ちかけられました。
妻が電磁波過敏症なのだが、良い機種をセレクトしてはもらえないかというものでした。彼は開業医で、関係先からいろいろな連絡がきます。が、奥さんを苦しめてはいけないと、スマホさえ所持していません。「お役に立てるならば」と、相談を引き受けましたが、これが難題でした。
電磁波過敏症は電磁波アレルギーと呼ばれることもあります。定義は「ある程度の電磁波(電磁場)に暴露されると、身体にさまざまな不調(頭痛など)が現れる」なのですが、議論百出。まだ医学的には認定されていません。身体の不調と電磁波暴露の相関性が曖昧であるというのがその理由です。
目に見えませんが、電磁波はいろいろな場面で使われています。普段使いでは「電子レンジ」「スマホ」「テレビ」が御三家でしょうか。電波の強さにより異なりますが、100キロヘルツを境に、それより周波数が高いと人体には「熱作用」、低いと「刺激作用」が発生する可能性があるとされています。