ドミノ・ピザで不適切動画流出…アルバイトは今や企業リスク、人材難の中の当世求人事情
埼玉県の時給は過去最高を記録
では、パート・アルバイトの時給はどうなっているのか?
企業は、人手不足と質の高い人材を求めるため時給を上げる傾向がある。例えば、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、4月から基本時給を70円引き上げる。これによりパレードの運営などを行うショーキャストの時給は1180円から1250円にアップ。ディズニーの賃上げは2年連続となった。
同じくUSJも4月から50円の引き上げ。こちらも2年連続の賃上げで、写真撮影のフォトクルーの基本時給は1160円から1210円に。ただし、これが高いかといえば、そうとも言えない。人材情報サービス「イーアイデム」が今年1月の募集時の時給を集計したところ、東日本エリアの平均時給は1240円で、西日本エリアは同1287円だった。東西の人気テーマパークはどちらかというと、「それでも働きたい」といった人たちに支えられている面がある。また、この集計では埼玉県の平均時給が過去最高の1250円となり、大阪府の事務職に限れば(1164円)、対前年同月比で42カ月連続の上昇となった。
ちなみに、ドミノ・ピザの尼崎市にある店舗の募集時の時給は1040円。周辺相場と比べてかなり“安く”設定されているのがわかる。
一方、需要と供給のバランスから北海道ニセコ町と周辺の時給は上がっており、「すき家」は時給2088円という条件で募集中。これは同じ北海道札幌市の店舗に比べて700円以上も高い。
雇われる側の学生に聞いたアンケート(エントリー調べ)でも、短期アルバイトを決める上で最大の条件は「時給や日給が高い」(67%)こと。2位の「勤務日や勤務時間が自由に選べる」の18%を圧倒している。そのほか、「服装や髪型・髪色が自由」「給与を早く受け取れる」などがあった。質の高いアルバイトは時給の高いところに集まる傾向にある。