(42)「家電リサイクル」は道半ば…再プラ使用の課題、小型家電の回収率が14%程度程度の理由
小型家電にもリサイクル法があるが…
再プラを表に使った家電は、多くの場合「黒」です。以前紹介した日立のスティック型掃除機・パワーブーストサイクロンPV-BH900SLやパナソニックのクリーナーも再プラ40%以上使用で黒でした。
ところが今年2月、パナソニックが再プラ85%、リサイクル紙パウダー10%、リサイクル率95%の樹脂を使った紙パック式の白いクリーナーを発売。ビックリしてパナソニックにいろいろ尋ねましたが、カラーリングの技術詳細はまだ秘密だそう。しかし、今まで人目に付かない部分に使われてきた再プラが、表にも進出してきたのは、すごいことです。これでプラスチックの未来も安心!かというと違います。
小型家電も総量では4大家電に匹敵する量のプラスチックが使われていますが、こちらは回収率14%程度。家電リサイクル法同様、小型家電リサイクル法があるのですが。
なぜ、そんな差があるのかと言えば回収ルートの整備が不十分だから。4大家電と異なり小型家電は無償。このため回収がスムーズでないのです。一方の4大家電も全体で80%近い回収率ですが、エアコンは低回収率。ヒートポンプに多量の銅が使われているため、正規の回収業者以外に売る人が多いのだとか……。
家電の廃棄は面倒ですが、自治体のガイドに沿って正しく処理してください。