「月見湯温泉」砂時計クリアで7分。天然冷温泉は天国級タマランチ会長ー!
京王線下高井戸駅西口から商店街を抜けて目に留まるのが三方千鳥破風の屋根。1960年創業の「月見湯温泉」は25年ほど前のリニューアルでサウナを設けたという。下足ロッカーの木札を手にフロントでサウナ代込み入浴料1000円を払い、タオルセットとサ室用のカギを受け取った。
天井が高い脱衣場で服を脱ぎ、浴場の扉を開けると、同じく高天井の天窓から日が差して開放感たっぷり。正面には歌川広重の浮世絵をモチーフにした富士山が隣の女湯まで広がっていた。青で縁どられた白くて爽やかな空間に、早くも気分が上がるぜ。
用意されているリンスインシャンプーなどで汗を流し、広い白湯にザブン。備長炭風呂になっていて、季節によって変わる湯温は約40.5度。浴槽の一部は、冷水枕つきで背中や腰、足首にジェットを受ける座風呂2床とハイパージェット1床、やや強めのエレキマッサージ1床もあって、一通り楽しんで、ほどよく下地ができた。
おや、隣は高温風呂か、どれどれ……。アヂーッ! 45.6度は半端ない熱さで、わずかに浸した足先がすでに真っ赤だった。ムリムリ。舌を巻いていると、マッチョな常連サンは「ふぅ~」と気持ちよさそうに平然と体を沈めていくではないか。ハイ、負けっス。
気を取り直して浴場奥へ。地下約70メートルから湧出する天然温泉槽は薄い褐色で40度。適温のバイブラは極楽極楽。すっかり落ち着いたところで、サウナに参りましょー。
ドアを開けると、ヒノキの香りにホッとした。「5、6年ごとに板を張り替えています」とダンディーな3代目近藤芳之さん。ちょうど昨年が張り替えのタイミングだったらしい。ストレート2段ベンチは定員11人。上段にどっこいしょ。ベンチにはフカフカマットが敷かれていて、お尻が気持ちヨカ~。
正面の遠赤外線ガスストーブからジワジワと輻射熱に包まれていく。設定92度でも、温度計は100度弱。やや薄暗い室内でこの温度は、発汗に集中するのに最高のコンディション。さぁ、イクぜぃ。左右の壁にある5分計砂時計の1つをひっくり返す。
ストーブ横にはテレビが静かに流れ、そのそばにはデジタル時計。香太くんも相まってヒノキチオールに癒やされながら、のんびり汗を流すと、2分ほどでボタボタと玉汗が滴り落ちてきた。砂時計はクリアして、1セット目は7分で全身滝汗状態になりギブ。くぅ~、ガッツリ熱いっス。