袴田巌さんの「再審無罪判決」で傍聴マニアがザワついた検事の名前と陸山会事件
警察、検察は二度と冤罪事件を生まないよう袴田さんのケースを教訓にしてほしいが、裁判傍聴マニアの間で話題となっていたのが小長光次席検事の名前だった。
「小長光検事といえば、2011年に起きた資金管理団体『陸山会』の土地取引を巡る政治資金規正法違反の罪で強制起訴された立憲の小沢一郎衆院議員の公判を担当していました。30代後半と若かったのですが、小沢氏の秘書を法廷でネチネチと尋問し、秘書が答えに詰まるとクスっと薄笑いを浮かべて一気に畳みかける。かなりのやり手でした。弁護側から頻繁に『意義あり』との声が法廷内に飛んでいたのが印象的です。この事件は結局、捜査を担当した特捜部の検事が調書を捏造していたことが発覚して小沢氏は無罪に。公判担当だった小長光検事は論告求刑を迎えずに法務総合研究所に出向しました」(傍聴マニア)
小長光検事は世間の注目を集める大事件ばかりを担当しているだけに検察組織の中でも優秀なのだろう。陸山会事件とは全く関係ないとはいえ、今回の再審判決も「証拠の捏造」による「無罪判決」。あらためて「秋霜烈日」の意味をかみしめているのではないか。