10月は年内最大の値上げラッシュ…節約のコツは「男女でお金の使い方は違う」と実感すること
夫婦でしっかり話し合うことが大事
「男と女はお金をかけるところというか、使い方が違うんだなと実感しています」(A男さん)
「共働きなのに、お金が全然、貯まりません!」(三笠書房)の著者である生活経済ジャーナリストの柏木理佳氏が言う。
「たとえば、女性はブランド品をやめられず、男性はキャバクラ通いをやめられないというケースもあります。男女、お互いに相手の価値観は分かりあえないものです」
だからこそ、夫婦でしっかり話し合うことが重要だ。柏木氏は1万円以上の買い物用の「自由口座」づくりがオススメと前出の著書で指摘している。
どういうことかといえば……。まず、1万円以上のモノを買う場合、2人で話し合うルールをつくる。そうすればバーゲンで似たような服を購入したり、相手が気に入らない雑貨を買ってしまう“事故”を防げる。
「1万円以上の服が欲しいと思っても、その場で即決せず、スマホで写真を撮って、帰ってから相手と話し合って買うかどうかを決めましょう。夫婦間で不公平にならないように、今月は妻が1万円の服を買ったら、来月は夫というように年間で使う金額が同じぐらいになるようなルールづくりも大事です」(柏木氏)
その際、生活費とは別の「自由口座」があれば便利。余裕資金を貯める口座というわけだ。
■エンゲル係数を20%以下に抑える
物価高に直面するいま、エンゲル係数の把握も大切。柏木氏によれば「エンゲル係数は20%までに抑える」のが賢明らしい。
家庭での食費だけでなく、外食やお酒も含め20%以下にしたい。理想は15%。全体の支出が月25万円で、食費が5万円なら20%になる。この数値をキチンと頭に入れ、絶対に範囲内で抑える! と強い気持ちを持つこと。
そうすれば、スーパーで買い物をして「随分と高くなったもんだ」と嘆くばかりでなく、「あれとこれは不要」「調味料は低価格のプライベートブランド(PB)に変更」と物価高対策が実行しやすくなる。
共働きは夫婦の給与振込口座を一つにするのも手だ。バラバラだと固定費の負担割合や、相手がどのぐらい稼いでいるかが見えにくい。
「2人の給与が同じ口座に入るので数字が見えやすくなります。そこから家賃や光熱費、通信費などの固定費、食費などを引いていきます。次に目的別の支出項目を設定します。家を買う、子供をつくる、ちょっとした旅行計画でもいいですね」(柏木氏)
冒頭のA男さんを引き合いに出せば、「来年の秋には松茸の宿に行きたいね。そのために毎月1万円を貯めよう」と奥さんに提案し、2人で努力すれば何とかなるかも。