(78)ドイツのミーレ社が調査 環境への負荷を減らす家電の使い方とは
今年、日本の家電メーカーは、包装材料を石油由来から植物・セルロース由来に変更し、本体に使用する樹脂は再生樹脂比率をほぼ100%にまで高めてきた。省エネ性能はそのままだから、超エコ仕様といえるだろう。
今から25年前は環境配慮した仕様にユーザーはカネを出さなかった。当時すでに夏の最高気温は35度を超える殺人的な暑さだったが、「異常気象」と呼ばれていた。日本はまだバブル崩壊の後始末でてんやわんや。アメリカは使いやすいOSで新しい世界の頂点に立ち、その成功に酔いしれていた。世界は経済優先で、環境などは後回しの時代である。
だが、今の若い世代は、それはおかしいとはっきり言う。教育で「環境」を教えてきた努力が実ったのだろう。だが、集団が当たり前の人間の生活は、人間サイズの地球生物では異常であり、環境を圧迫する。そうしないためには、人間が環境に与える負荷を最低限にし、バランスをとる必要がある。
■故スティーブ・ジョブズも愛用したドイツの家電メーカー
ドイツで最も尊敬されている家電メーカーにミーレ社がある。ビルトイン型を得意とする家電メーカーで、電気オーブン、食洗機、洗濯機は特に有名だ。物にこだわったことでも知られるアップル社の故スティーブ・ジョブズもミーレの洗濯機がお気に入りだったという。