小池都知事「水道基本料金無償化」突如ブチ上げ…都議選に向け“与党に花”の深謀遠慮

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 会見で「3党を応援しているのでは」と聞かれると、小池知事は苦々しげな表情を浮かべ「いや、都民の命と暮らしを守るという観点は都議会の皆さんも私ども都政においても考えている」と否定。ところが、来年も同じ取り組みをするのかと問われると「今年の猛暑に備えて特例的に無償にする」と、今年限定の措置と明かした。なりふり構わずアピール材料を提供しようというわけだ。

 都税を原資にフザケた話だが、そもそも、無償化は政策として妥当なのか疑問符が付く。4カ月間、水道料金が安くなるのは庶民にとっては大歓迎だろう。ただ、安くなった分、エアコンの使用を増やす都民がどれだけいるだろうか。

■東京一極集中まっしぐら

 それに、埼玉や千葉、神奈川をはじめ、首都圏自治体の住民生活の均衡が崩れ「東京一極集中」の流れを加速させる。都はこれまでも潤沢な税収を背景に、高校授業料無償化や公立小中学校の給食費の実質無償化でも先行し、周辺県が格差を問題視したことがあった。それこそ、東京一極集中の是正を訴える石丸伸二代表率いる「再生の道」の候補者に攻撃材料を与えることになるかもしれない。

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