【オーガズム問診票付き】イケない男は精子が劣化する、125人調査で明らかに…オレは大丈夫か?
♂も3割はイッたふり
それにしても、オーガズムの悪さと精液の状態の悪さが関係するとはどういうことなのか。性に関する相談窓口「せい相談所」代表のキム・ミョンガン氏は「あくまでも一般論です」と断った上でこう言う。
「脊髄損傷による下半身不随や精神的な影響があると、勃起も射精もできなくなりますが、そういう影響がなく普通のセックスができる男性が十分な絶頂感を得られないのは、セックスについての細かいことのミスマッチが影響していることが少なくありません」
なぜか。キム氏に詳しく聞いた。
「今回の調査は、男性不妊外来を受診した患者さんですから、妻との子供を求める男性でセックスに前向きなはずです。ところが、その治療方法によっては、妻とのセックスがおっくうになります。それがタイミング法です」
タイミング法は不妊治療のひとつで、妻の排卵日に合わせてセックスをする。厚労省が行った「不妊治療の実態に関する調査研究」最終報告書によると、97%にタイミング法が行われている。不妊治療の現場ではありふれた治療法だが、その負担が重いという。
「最初のうちは男性も妻の期待に応えようと、仕事のスケジュールなどをやりくりして頑張ろうとするのですが、失敗が続いたり、スケジュール調整が難航したりすると、カレンダーに印がついた日が近づくにつれて気が重くなります。“決戦の日”の朝、『きょうは早く帰ってきてね。おいしいもの作っておくから』などと妻に送り出されると、そのストレスがいよいよピークを迎え、『また失敗したら』という不安も追い打ちになり、中折れしたりするケースが少なくないのです。タイミング法をキッカケに妻と疎遠になり、セックスが嫌になることはよくあります。その結果、男性が射精しなくなると、新しい精子を生み出そうとしなくなるので、精液の状態が悪くなりやすいのです」
米ラビオロジー大のエイヴァ・カデル博士が男性906人、女性535人を対象にオーガズムについて調査したところ、30.6%の男性がセックス中に絶頂を感じたように演技をしていた。“イッたふり”をした女性は66.3%に上るが、男性も3人に1人と少なくないのだ。キム氏が指摘するように、男性が求められたことを面倒に感じて、「ヤバイ、もうイク」と“発射”を偽って早めに終えた可能性はあるかもしれない。