地方百貨店が次々と消えていく…“空白県”は島根県で3つ目に、全国でも4割強の店舗が閉鎖

公開日: 更新日:

 2023年の全国百貨店の売り上げは、5兆4211億円と前年比9.2%増で3年連続増加、コロナ前の19年(5兆7547億円)に戻りつつある。

 とくにインバウンド円安効果などから前年比204.8%増の3484億円と調査開始以来、過去最高額を更新した(日本百貨店協会調査、72社、180店舗対象)。

 コロナ禍を経て売り上げ回復を見せる百貨店業界だが、昨年はセブン&アイHDの子会社そごう・西武が米投資ファンドに売却されるなど、全国で百貨店の風景が変わりつつある。現在全国の百貨店は72社、180店舗と、ピークだった1999年の311店舗から24年間で131店舗、4割強の店舗が閉鎖に追い込まれている。とくに地方圏を中心に駅前百貨店の閉店が増加しているのである。

 今年1月14日には島根県松江市の松江駅前にあった島根県内唯一の百貨店「一畑百貨店」が創業以来65年に及ぶ営業を終了した。2020年1月26日には山形県唯一の百貨店「大沼」(山形市)が閉店し自己破産を申請、同年8月31日には徳島県の「そごう徳島店」が40年近い歴史を閉じて閉鎖している。今回の「一畑百貨店」の閉店で、県内に百貨店のない県は3県となった。また、今年7月31日には岐阜県唯一の百貨店「岐阜高島屋」(1977年開店)の閉店が発表されている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」