地方百貨店が次々と消えていく…“空白県”は島根県で3つ目に、全国でも4割強の店舗が閉鎖
こうした百貨店業界の現状を流通アナリストの鈴木孝之プリモリサーチジャパン代表がこう説明する。
「百貨店が好調な原因は、株式市場の高値で値上げの恩恵を受けた富裕層が高額商品を購入していること。また、インバウンドの外国人消費が急増しているこの2つです」
一方、地方百貨店の厳しい状況をこう解説する。
■生き残れる百貨店は、人口100万人以上の大都市だけ
「すでに百貨店ビジネスは過去のビジネスモデルになっています。車社会の中で郊外に大型ショッピングセンターができ、百貨店の品揃えは中途半端で太刀打ちできません。インターネット通販にも地方の顧客は奪われています。生き残れる百貨店は、人口100万人以上の大都市だけになるでしょう」
大都市圏の百貨店でさえ、三越と伊勢丹、大丸と松坂屋、阪急百貨店と阪神百貨店のように合併、再編で生き残りを図ってきている。では、地方百貨店の窮状を打開する処方箋はあるのか、先の鈴木氏がこう述べる。