R65 山本遼社長(1)65歳以上に特化して部屋探しを支援
「不動産会社では、お客さまがやってくると、『家賃はいくらぐらいがご希望ですか、部屋の広さはどれくらいがいいですか』と聞くものなんですが、その方は年齢を聞かれただけで、門前払いだったそうです」
山本が後輩社員とともに、女性のために200本もの問い合わせの電話をかけても、紹介可能な物件はわずか5件しかなかった。
「その方はとても元気で、しっかりと仕事もしているのに、なぜ年齢だけを理由に賃貸住宅を借りることができないのか」と、山本は疑問を抱くようになる。
薬剤師だった祖母の姿が目に浮かんだ。
祖母は50代でがんを発症し、その後も何度か転移を繰り返した。病と闘いながらも、79歳で亡くなる2年前まではずっと元気に薬局を切り盛りしていた。
背筋がピンと伸びた、かっこいい祖母の姿を見て、自分も将来、こんなふうになりたいと思っていた。
暮らしの基盤になる住まいをきちんと整えることができれば、祖母のように自分らしく暮らせる人がもっと増えるのではないか。