動きだした地銀再編…第四北越FGと群馬銀行で経営統合が実現か?
金融庁は今年に入り、地銀の経営陣とそれぞれの地域の将来を見据えた経営の存続可能性について「対話」を進めている。
「金融庁は7年前の森信親長官時代に、人口動態等をベースに地銀の存続可能性を分類したマトリックス表を作成し、地銀1行でも存続が困難な地銀を選び出し、強烈な再編圧力をかけた。今回の対話はその第2弾といえるもので、人口減少が顕著な地域地銀が優先的な対象になっている」(地銀幹部)という。対象となった地銀では経営戦略について、県をまたぐ越境再編も視野に入れた「対話」が行われているようだ。
■媒介役に投資ファンドの存在が
その越境再編のカギを握る触媒役として注目されているのが、2021年12月に投資先を地方銀行に特化して立ち上げられた異色のファンド「ありあけキャピタル」だ。同ファンドの代表は米投資銀行ゴールドマン・サックス・グループで金融セクターのアナリストを長年務めた田中克典氏。大量保有報告書などで判明した出資先には、北國銀行を傘下に持つ北國フィナンシャルホールディングス(FHD)、千葉興業銀行、山口銀行を傘下に持つ山口フィナンシャルグループ、愛媛銀行などがある。