「トランプ劇場」第2幕…軍事力で領土を脅し取る歴史の亡霊「帝国主義」がよみがえる
「トランプ劇場」第2幕が、20日の米大統領就任式で始まる。就任前に突然、他国領土を要求し世界の“株式会社化”を夢見る。国内では反対勢力への復讐を準備中だ。ドナルド・トランプの暴走はどこへ向かうのか。
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トランプ外交による波乱は予想されてきた。だが、就任を約2週間後に控えた7日の記者会見は、常軌を逸していた。武力をちらつかせ「グリーンランドが欲しい」と言い出したのだ。
北極に近い世界最大の島、グリーンランドは、れっきとしたデンマーク自治領だ。その領土をトランプは「売れ」と要求。デンマークが拒否すれば、高関税導入に加え、軍による圧力を「排除しない」と明言した。その目は真剣だった。
虚実取り交ぜ相手を混乱させて妥協を迫るのは彼の常套手段だ。本当は島の豊富な地下資源開発権や、地球温暖化で海路が開かれた北極海の支配、または、島にある米軍基地の費用負担が目的かもしれない。
敵対するロシアに近い要衝の島に米国が食指を動かしたのは初めてではない。