即戦力投手狙いから急転 巨人1位指名「智弁・岡本」の裏事情
「CSの初戦、七回無死満塁の好機で代打のセペダが併殺に倒れて、完全に試合の流れを阪神に持っていかれた。なぜ、シーズンで打率.194のセペダが代打の切り札なのか? という批判はごもっともだが、他にいなかったのも事実。来季以降のキューバ補強を見据えてセペダをむげにできないという事情もあったかもしれないが、それ以上に若い野手がほとんど育っていないという事実が大きい。6年目24歳の大田にようやく兆しが見えてきた以外に、これという野手がいないから」
加えて、このオフに右ヒジの手術を受ける長野の状態も、原監督の不安に拍車をかけている。いわゆる「ネズミ」の除去手術で、通常なら内視鏡で軟骨を除去し、術後2カ月程度で復帰できるが、長野の場合は軟骨の大きさと場所が厄介で、来季開幕に間に合わないとの話も出ている。痛めている右ヒザまで手術となれば、今後のパフォーマンスにも影響が出る可能性も否定はできない。
本来なら即戦力投手が欲しい巨人の方向転換の裏に、苦しいチーム事情が透けて見える。