<第31回>4年後の平昌五輪は「ジュニア世代」の台頭も期待できる
【連載】 鈴木明子 スケート人生「キス&クライ」
今月末からはいよいよフィギュアのグランプリ(GP)シリーズが開幕します。今季は日本フィギュア界を牽引してきた浅田選手が休養しているため、女子は群雄割拠の様相です。一緒にソチ五輪に出場した村上佳菜子選手(19)を筆頭に、昨季GPデビューを果たした宮原知子選手(16)、今季GPデビューする本郷理華選手(18)が、世界のトップにどこまで食い込めるかに注目が集まります。
もっとも、4年後の平昌五輪(韓国)までは時間があるため、3人以外の若い選手の台頭も期待できます。今の日本のジュニアは私から見てもレベルが高く、次の五輪までには一気に世代交代する可能性すらあるのです。
今のジュニア世代は私たちの時代に比べ、10代前半の早い時期に難度の高いジャンプや技を習得しています。先日、ジュニアの大会の解説をさせていただきましたが、そのレベルの高さに改めて驚かされました。
例えば、樋口新葉選手は、まだ13歳にもかかわらず、すでにシニア選手に引けをとらない滑走スピード、高速スピン、ターンを持ち合わせています。身長149センチと小柄なこともあり、5種類(ルッツ、ループ、フリップ、トーループ、サルコー)の3回転ジャンプや連続ジャンプも跳べるので、今後がますます楽しみです。