阪神ドラ1横山雄哉 母親が語る「初夢と甲子園」の不思議な縁

公開日: 更新日:

 横山は今年の正月、初夢を見た。

 どこかのプールで泳いでいた。すると空から黄金の竜がやってきた。何人か泳いでいる中で横山の左腕に突然パクッと噛みつき、空へ引き上げた。そして竜は横山をカプセル型のきらびやかな小部屋に入れた。竜のすみかなんだと思った。夢はそこで終わる。

 その時、家族は親戚同士の集いで家の近場の山形・天童温泉の宿に泊まっていた。初夢の話を聞いた母・昌子さん(55)はこう述懐する。

「すごい初夢だなと驚きました。そしたら今年、阪神さんにドラフト1位で取っていただいて……。高校1年の最後の頃には白い蛇が自分のところにスルスルッと来た夢を見たことがあったと。すると高2の春に21世紀枠で甲子園出場が決まった。もちろんそれだけが理由というわけじゃないですけど、何か持っているのかなと思いますね」

 横山は予定日の数日前に産声を上げた。父・康則さん(46)と母・昌子さんの次男坊は3810グラムと大きな赤ん坊だった。横山が5歳の時に一軒家を買い、今の実家に移り住んだ。最上川流域にある山形県東村山郡中山町は人口1万2000人。県内で最も面積の狭いベッドタウンだ。明るい声が特徴的な昌子さんが言う。

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