広島ドラ1野間峻祥 「女手ひとつ」のサポートを母親が語る
「小さい頃から女手ひとつで育ててくれた母親、姉と弟がいるけど、ボク中心の生活になっていた。家族全員に感謝したい。これから恩返しする」
広島の緒方新監督が一目惚れした逸材は、ドラフト指名後、こう言った。母・しのぶさん(50)、姉・なつみさん(23)、弟・祥明さん(19)。自分をサポートしてくれた家族全員に恩返しするという決意表明だった。
両親は野間が小1の時に離婚。この頃からしのぶさんは、兵庫県三木市のゴルフ場「太平洋クラブ有馬コース」内のレストランに10年以上勤務しながら、3人の子供を育てた。しのぶさんはこう逆境を振り返る。
「三木市はゴルフ場が多くて有名なんです。時給は1000円。極貧生活でしたね」
当時の住まいは三木市の公団住宅(UR賃貸住宅)。2LDKに4人で暮らした。
「部屋がそんなにないので、小学生の時は同じ部屋に子供3人が川の字になって、夜の8時には寝ていました。姉が中学に上がると、さすがに自分の部屋が欲しいというので、今度は私がリビングに布団を敷いて寝ました。ご飯もそんなにいっぱい食べさせられないので、おかずをみんなで取り合いです(笑い)。そのおかげで好き嫌いのない子になりました」