メーカーは球児青田買い こんなにある高校球界“不正の手口”
「規模はともかく、私立校の不正なんて珍しくないよ」
私学で野球部コーチを務めたこともある元教員が言う。24日に発覚した大阪桐蔭の不正問題。保護者たちからだまし取った裏金は総額5億円以上に上り、塾関係者などへの接待費として1億円が使われていた。
冒頭の元教員は「他の私立強豪校の話だが」と、こう続ける。
「野球部の監督と部長がグルになって保護者から搾取している。その学校は主に遠征費を多めに請求。大阪桐蔭の教材費のように、これも相場なんてあってないようなものだからね。部員の数が多い私立校では、メーカーと組んでユニホームなどの用具費を高めに設定している。外部の業者からすれば、用具などを発注する権限のある担当教員さえ抱き込めばいい。野球部なら部長先生。教師なんて世間知らずばかりだから、ちょっと接待すればコロリといく。後は互いに利益が出るように値段を調整すればいい」
公立校に比べて私立校はカネに関してはドンブリ勘定というところもある。教材や運動具などを発注するにしても、コンペを行う学校は少ない。