<第32回>試合に負けても本のしわに気づいても「涙の原点」

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 教室の中ではカッとなったり、大声を上げたりしたことはほとんどない。

 大谷の水沢南中学時代の同級生・渡邊洸大は「いつも穏やかでした。ふざけて怒られても、引きずったりしない。応援リーダーや音楽のパートリーダーも自分から積極的にやるわけじゃないけど、誘われればやる。クラスのみんなの前に立って何かをしたり、人を笑わせたりって、本当に嫌ならやらないと思う。まじめで堅そうなイメージがありますけど、全然、違います」と話す。

 穏やかで人を笑わせるのが大好きな大谷はしかし、グラウンドではまったく違う顔を見せた。

「リトルでもシニアでも負ければ涙を浮かべていた」とは父親の徹(52)。母親の加代子(51)は「普段は他の人が気になるようなことでも、自分が気にならなければ何ともない。家に帰ってきたときなんか、本当にだらんとしていますから(笑い)。けど、思い入れの強いもの、自分にとって大切なものに関しては、泣いたり怒ったり、割と感情をストレートに表現していたかもしれません」と、こう続ける。

「リトルの全国大会の初戦で負けたときも、あとから撮った集合写真の目は泣き腫らして、腫れぼったい顔をして写っていますから。リトルのころも、仲間がエラーして……見ているとマウンド上で怒っているのです。ピッチャーがそういう顔をしたら、エラーした子はどうするの、救われないでしょ、と言って聞かせたことはあります。負けん気は強かったですね」

 姉体小学校低学年のころ、大谷は当時、一世を風靡したファンタジー小説「ハリー・ポッター」に夢中だった。どうしても欲しいと両親にせがみ、本を買ってもらった。誰にも触らせまいと大切に保管していたものの、あるとき、 

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