王貞治氏は30本で引退したが…野球選手から消えた“引き際”

公開日: 更新日:

 スポーツファンの菅野宏三氏(ビジネス評論家)は、「日本人の感性が変わってきた」と指摘する。

「30本塁打でも辞めた王さんは、自分の求める打撃ができない以上、試合に出ることはプロとしてのプライドが許さなかったのでしょう。そこには打撃の職人としての魂や引き際の美学というものを感じます。今の選手は、たまに試合に出てきて、活躍すれば話題に飢えているマスコミが持ち上げてくれる。そういう報道も情けないとは思わない。自分はどう思われているかということに鈍くなっているというか、気にしていないのではないか」

「Modesty」という英単語がある。謙虚、控えめ、慎ましやかという意味だ。これらは日本人が持っている美徳といわれているが、それも昨今は失われつつある。

「企業にしても激しい世の移り変わりに対応できず、人材劣化、老害により成長を阻んでいる。経営者もサラリーマンも、とにかく自分さえ得をすれば、損しなければいいという、自己中心的な人が増えている。社会全体に心の余裕がなくなっている」と、前出の菅野氏は言う。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い