女子柔道部で稽古…異色経歴の“王者”永瀬貴規に金の期待
昨年の世界選手権(カザフスタン・アスタナ)王者の永瀬貴規(22)がリオ五輪に登場する。
長崎日大高校1年時に高校選手権を制して頭角を現したが、変わった経歴の持ち主だ。進学した長崎大付属中学には柔道部がなかったため、母・小由利さんの知人のつてを頼って県内の高校の女子柔道部で稽古を積んだ。
中学生とはいえ、非力な女子高生相手では練習にならない。練習環境には恵まれなかったが、それを永瀬は逆手に取った。女子との乱取りでは簡単に技が決まるため、常に一本勝ちを想定して完璧な投げ技の練習を繰り返してきたという。
技の正確性を武器とする永瀬は「中学時代の稽古があったから今の自分がある」と話す。81キロ級は実力者が揃う激戦区。永瀬には00年シドニー大会の滝本誠以来、2個目の金メダル獲得の期待がかかる。