復帰3戦目も好調 石川遼をその気にさせる日本の特殊事情
【フジサンケイクラシック 初日】
先週、腰痛から半年ぶりの復帰2戦目で、今季初勝利を挙げた石川遼(24)。大会前に「2週も、2試合連続優勝もしたことがない」と勝利に色気を見せ、初日は首位と2打差の3アンダー2位と、好スタートを切った。
「(ファンの歓声は)やってて盛り上がってきますね。良いプレー、驚いてもらえるゴルフをやっていきたい」(石川)
2月に腰椎ヘルニアと診断され、主戦場の米ツアーから長期離脱を余儀なくされた。その間、治療と腰に負担のかからないスイング改造に取り組み、孤独なトレーニングとリハビリ生活が続いていた。
だから久々にスポットライトを浴びて心底うれしかったのだろう。KBCオーガスタの最終日は悪天候による3時間の中断があり、表彰式が終わった頃には日もとっぷり暮れかけていた。福岡から羽田に飛ぶ最終便が迫るなか、約30分間も丁寧に、メディアの質問に答えた。
石川は高校1年生のアマチュア優勝で一躍脚光を浴び、プロ転向。史上最年少賞金王、最年少で通算10勝に到達など記録を次々と塗り替え、常にメディアから注目されてきた。スター選手不在で人気低迷の日本ツアーに救世主のごとく現れ、日本人初のメジャータイトルも可能とまで期待された。いつもゴルフ界の中心にいたのだ。