促成横綱の末路…10度目休場の稀勢の里に再燃する引退問題

公開日: 更新日:

■専門家が“予言”していた今の稀勢の里

 しかし、03年1月場所で引退した貴乃花以来、日本人横綱が途絶えていることから、相撲協会や「2場所連続優勝、あるいはそれに準ずる成績」という昇進基準の内規がある横審でさえも「世間の声」に押されて稀勢の里を横綱にした経緯がある。

 前出の中澤氏は当時、今の稀勢の里の姿を予言していたかのように日刊ゲンダイにこう語っていた。

「横審は相撲協会のお目付け役として、『強い横綱をつくる』ことが目的のはず。決して相撲協会の応援団ではない。少なくとも稀勢の里にとって今場所は綱取り場所ではなかったはず。重圧をはねのけてこその昇進ではありませんか。本来ならば、ここで待ったをかけるのが横審の仕事ではないか……横綱は負け越せば引退という過酷な地位。関脇に落ちてもやり直しがきく大関とはわけが違います。メンタルに難がある稀勢の里は、それだけの重圧に耐えられるのか。せめて来場所も優勝なら十分自信はつくでしょうが……」 

 改めて、中澤氏に現在の稀勢の里について聞くと呆れ顔でこう言った。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド