羽生結弦の右足首「本当の症状」 専門家はどう見ているか
「(12月6日からの)グランプリ(GP)ファイナルへ向けて全力で治療する」
フィギュアスケート・ロシア杯でグランプリシリーズ2連勝を達成した羽生結弦(23=ANA)は、日本スケート連盟の小林強化本部長にこう言ったという。
練習中に4回転ループの着氷に失敗し、転倒した際に右足首を故障。痛み止めを飲み、17日のフリーは右足に負担がかからない演技に変更して臨んだ。競技後には松葉杖をついて表彰台に上がったが、チームドクターの触診で、前下脛腓靱帯損傷、三角靱帯損傷、腓骨筋腱損傷の疑いで3週間の安静が必要と診断された。そんな状態で果たして、約2週間後に迫るGPファイナル(カナダ)に出場できるのか。
羽生が右足首を痛めたのは、これが初めてではない。昨年11月のNHK杯直前の練習中に右足首を捻挫。右足関節外側靱帯損傷で、今年2月の平昌五輪ではぶっつけでショートプログラムに臨み、金メダルを獲得。しかし、競技中に右足関節外側靱帯に加え、腓骨筋腱を損傷していた。今大会後に羽生は「弱かった右足首がさらに緩くなっている」と吐露。靱帯がほとんど残っておらず、すぐに骨に当たることや、無理をすると別の箇所の靱帯が切れる状態であることを明かしたが、引退は否定した。