交流戦では明暗もソフト内川が“弟子”広島誠也に脱帽のワケ
「あいつはすごいから」
ソフトバンクの内川聖一(36)がこう言う。広島の鈴木誠也(24)のことである。
昨年の日本シリーズを戦った両チームは、交流戦で明暗が分かれた。故障者が続出しながら、若手や伏兵の活躍で2年ぶりの交流戦優勝となったソフトバンク。一方、5年ぶりの最下位に沈んだのは広島。過去に交流戦最下位でリーグ優勝した例はなく、苦戦を強いられたシーズン序盤同様、「V率0%」という数字が再び取り沙汰されている。
苦戦の一因は交流戦で打率.250、得点圏打率.154と不調をかこった4番・鈴木に求められているが、内川は心配無用だという。
2人は師弟関係にある。きっかけは2016年オフ、鈴木が弟子入りを熱望。今年の交流戦では軽めに会話を交わしただけだったというが、鈴木が迷ったときは連絡する仲だ。
年齢はひと回り違うが、「4番デビュー」は鈴木のほうが圧倒的に早かった。それを生かすべき、と師匠は言う。
「早いうちに経験するというのは、そのあとの野球人生を考えると絶対に良いことだと思う。僕が4番を打ったのは33(歳)とか34(歳)なので、その年になって初めて4番って大変なんだなと思った。それを早いうちに経験できているというのはすごく大切なこと。やっていけばやっていくだけ、いろんな環境や難しいことが出てくるはず。自分が将来、教える立場になったときにも役立つと思う。いろんな経験をしてほしい」