著者のコラム一覧
永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

攻撃回数上回るも大敗…露呈した“ジェイミーHC流”の限界

公開日: 更新日:

 6日の南アフリカ戦で日本はどう戦ったのか。

 試合のスタッツを見ると、日本は意外に健闘している。起点よりも前にボールを運んだ攻撃回数を表す「ゲインラインサクセス」は、日本が54で南アが27。つまり、日本は、南アの倍以上も有効なアタックを仕掛けていたのだ。

 それにもかかわらず、トライ数は1対6。

 これはボールを継続して攻める日本に対して、南アがすぐに次の防御に備えるカバーディフェンスに徹し、決定的なチャンスをつくらせなかったことを意味している。

■福岡の負傷退場

 同時に、日本のアタックも、防御を完全に引きつけて、最後にノーマークの選手にボールを託すまでには至らなかった。足が速いだけではなく、パスの能力や相手防御にスペースを見いだす能力に秀でた福岡堅樹が前半早々に負傷で退いたことも大きく影響した。

 これは、ジェイミー・ジョセフがHCに就任以来推し進めてきた、キックや長いパスを使って早く外側にボールを運ぶスタイルが、世界最強レベルに通用しなかった証しと見ることもできる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド