阪神・矢野体制2年目突入…早くも燻り始めた「3つの火種」
阪神は今季、矢野燿大新監督(50)の下で前年最下位から3位に浮上。CSファーストステージで2位・DeNAを破り、同ファイナルステージに駒を進めた。2年目に突入し、さらなる高みを目指す矢野阪神は10月31日から秋季キャンプがスタートしたが、早くも火種が燻り始めているというのだ。
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■井上打撃コーチが総スカンの危機
「上から目線なのが気にさわるんだよな」
就任早々、チーム内でこんな声が出始めているという。井上一軍打撃コーチ(48)である。
矢野監督とは中日での現役時代に同じ釜の飯を食った仲で、指揮官の2年後輩にあたる。打撃強化を図りたい矢野監督たっての希望で入閣し、秋季練習から指導をしているのだが、さる阪神OBは「就任して数日しか経っていないのに、選手が白い目で見始めている」と、こう続ける。
「阪神はCSファイナルまで戦ったにもかかわらず、秋季練習は一部のベテランを除き、レギュラークラスも参加している。ただでさえ疲れている選手も少なくない中で、選手たちに向かって事あるごとに『おめーら、体が弱いんだよ』と“毒づく”というのです。井上コーチは現役時代、規定打席に到達したのは1度だけ。阪神に来たばかりでほとんどコミュニケーションも取れていないのに、上から目線で接するため、選手は面白くないようです」
さらに先日、16年新人王の高山に対し、「名前は高山やけど、おまえはまだまだ“低山”」と名前をイジってハッパをかけたことについても、チーム内で批判が出ているという。
10~13年は中日で二軍監督と一軍打撃コーチを務め、「活字になるコメントを考えてくれる」とマスコミ関係者からありがたがられていたが、阪神は中日とは違い、ちょっとしたコメントがデカデカとスポーツ紙に掲載される。
井上コーチのコメントをニュースで見て、ショックを受ける選手もいるらしい。
「僕は技術云々よりも選手のモチベーションを上げるためにハートをくすぐる“コミュニケーションモンスター”になりたいと思っていますし、そこが一番かなと思っています」(球団HPから)
就任会見でこう語っていた井上コーチだが、本人の思惑とは裏腹に、選手との間に溝ができ始めている……。