根強く残る人種差別 W杯優勝の南アフリカ代表“美談”の裏側

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 ラグビーW杯で3大会ぶり3度目の優勝を果たした南アフリカ代表のスプリングボクスが5日(日本時間6日)、ヨハネスブルクに凱旋した。シヤ・コリシ主将が優勝トロフィー「ウェブ・エリス・カップ」を掲げると、数千人のファンから大歓声を浴びた。

 人種入り乱れての歓迎にラッシー・エラスムス・ヘッドコーチ(HC)は「この空港で見たような光景が続いていくようにしなければならない」と、依然として根強く残る同国の人種差別撤廃を訴えた。

 今大会は南ア初の黒人主将で臨んで頂点に立った。日本はおろか世界中のメディアはこぞって「人種融合の成果」と持ち上げたが、きれいごとばかりではない。

 2018年6月のイングランドとのテストマッチでは、コリシを初めて主将に指名したエラスムスHCに非難が殺到。自宅や南ア協会に脅迫文が届いたり、嫌がらせ電話をされるのも珍しくはなかった。今大会中の会見でエラスムスHCは「正直、シヤ(コリシ)をキャプテンに選んで後悔した時もある」と、当時の苦しい心境を明かしたこともあった。

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