“犬猿の仲”の本当の関係 野村監督は長嶋監督嫌いだった?

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 ヤクルト就任の年、長嶋一茂3年目。キャンプで野村監督、一茂を絶賛した。「すごいパワーや。関根さん(前監督)がホレこんだのもわかるわ。これで4番は決まりや」とまで公言した。

 就任1年目のキャンプで、どの選手に最初に接触するか、報道陣が注目する中、野村監督は一茂のフリー打撃をネット裏で観察、「いち、に、ホイ、そうや!」と声をかけた。父親の挨拶には不満でも、一茂の評価には影響していない。マスコミ受けを狙っての「一茂4番」だったかもしれないが、根っこのところでは野村監督、長嶋茂雄にあこがれていた。それがこの発言に表れたと思う。

 一茂はエリート。父親譲りでマスクもよく、努力の必要なく客を呼べる選手。「おれなあ、ヤジ飛ばされた。藤山寛美やて。似とるか?」と笑ってぼやく野村監督には、一茂4番は「プロは人気商売」からみて、理想的だったに違いない。

 これはしかし、一茂の腰引きが直らず挫折。野村監督はキャンプ終了後、無念そうに言った。

「外人のコーチに聞いたんやがな、言うとったわ。球を怖がる、それを直すことだけは、コーチにはできん、とな」

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