私立と公立の格差拡大でドラマ消滅…無観客センバツの弊害

公開日: 更新日:

 センバツ史上初の無観客開催なら、大会の行方はどうなるか。

 日本高野連は4日、19日開幕予定の春のセンバツの運営委員会と臨時理事会を開いて通常開催を断念、出場校に無観客での実施に向けた準備を要請することを決めた。開催の最終的な可否は11日の臨時運営委員会で協議。無観客の開催を決定した場合でも、状況によって中止にする可能性もあるという。

 2月28日、安倍首相の休校要請を受けた出場32校の対応は千差万別だった。

 ほとんどの学校が休校に。予定していたキャンプや合宿を取りやめたものの、通常の練習や3月8日に解禁される対外試合に関しては対応が分かれた。公立が通常の練習すら禁止したのに対し、私立は通常通り練習するという学校がほとんど。学校自体が休みなのに部活動だけOKの是非はともかく、全国大会を控えた部だけは活動を継続してよいところもいくつかあった。

「本番では公立と私立の実力差がこれまで以上に如実に表れるのではないか」とみるのは西日本にある甲子園常連校の監督だ。

 最近の甲子園は出場校の数からして私立が公立を圧倒している。センバツに限っていえば、公立校の優勝は2009年の清峰(長崎)が最後。それ以前となると1995年の観音寺中央(香川)まで遡らなければならない。ここ5年間の成績をみても、8強に残った公立校は15年と16年が2校、17年と18年は0校。昨19年の3校は大健闘といっていい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

  3. 3
    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

  4. 4
    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  5. 5
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  1. 6
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

  2. 7
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  3. 8
    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

  4. 9
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  5. 10
    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ

    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ