劇的復活Vも問題はここから…照ノ富士「大関復帰」の条件
「正直、ここまで勝つとは思ってなかった」
優勝から一夜明けた3日のリモート会見で、照ノ富士(28)が素直に心情を吐露した。
大相撲7月場所で、2015年5月場所以来となる賜杯を手にした元大関。序二段からの復活劇は多くの相撲ファンの心をわしづかみにした。
とはいえ、問題はここから先だ。映画や小説ならここで完結でもいいが、照ノ富士の現役生活はまだまだ続く。両ヒザの状態はいまだ悪く、本人も「終盤はヒザが伸びなくなった」と話したほど。さらに糖尿病とも付き合っていかなければならない。多くの親方衆は「見事な復活劇だけど……」と、さらなる出世には懐疑的だ。
■稽古相手には困らず
それでも照ノ富士にとってプラスなのは巡業の中止だ。本来なら7月場所後は夏巡業が行われるものの、コロナ禍の影響で夏のみならず、秋と冬も中止。巡業は長時間のバス移動が多く、特にケガ持ちの関取衆からは、「座ったままだからしんどい」という声が出ていた。