楽天太田 クビ振ったらクビ…大学時代の太田ルールで磨き
太田光(楽天 捕手2年目・23歳)
光ファイバー。早くもそんな異名がついた。二塁送球1・90秒の強肩で、今季の盗塁阻止率(17日現在)は、リーグトップの・379。あの「甲斐キャノン」を上回る。
18年ドラフト2位で楽天に入団し、今年で2年目。昨季、正捕手の座を競った堀内謙伍(23)が右ひじのクリーニング手術を受けて出遅れているうちに、開幕マスクの座をつかみ取った。
ここまで47試合に出場して打率・210、2本塁打、14打点。打撃は発展途上だが、昨季わずか3勝だった涌井秀章(34)の無傷の7連勝を引き出すなど、正捕手としての役割を十分に果たしている。
歴史情緒のあふれる街、岡山県倉敷市で、両親共に教員の家庭で育ち、中学生まではピアノをたしなむなど英才教育を受けてきた。高校は故郷を離れ、広島の広陵へ進学。野球部の中井哲之監督はこう語る。
「奥ゆかしい子でした。どんなに練習しても『これだけやってます!』というアピールなどまったくしない。『実直』『勤勉』という言葉が似合う選手です。負けず嫌いでもあり、野球も学業も妥協はせず取り組んでいましたね。勉強もクラスで一番できていたかと思います」