ロッテで剛腕復活! 澤村の反骨精神に火をつけた4人の名前
前日に巨人からトレード移籍したロッテ・澤村拓一(32)が入団即出場となった8日の日本ハム戦で3者連続三振。スポーツ紙が1面で大騒ぎする「衝撃デビュー」から一夜明けた9日の試合は出番がなかったが、剛腕復活に可能性を感じさせたのは確かだ。
そもそも2010年のドラフト1位で巨人に入団して新人王に輝いたが、実は叩き上げ。父の伸一さんが「拓一は高校時代に甲子園どころか関東大会にも出たことがない。大舞台の経験がないことが弱点」と言うように、佐野日大高時代は無名に近い存在だった。今ではふてぶてしさすら感じさせる性格も、母の和子さんが「気が小さいところがあるので大丈夫でしょうか」と心配していたように、実際は繊細な小心者。そんな“本性”を抑え込み、反骨心に火をつけてエネルギーに転化するタイプなのだ。
澤村の中大時代の監督で巨人OBの高橋善正氏(評論家)がこう言う。
「大学時代は早大の斎藤佑樹を意識しているところがありました。向こうは早実時代から誰もが知る同い年のスーパースター。斎藤は早大でも1年生から投げていた。澤村は球が速かったからセレクションで合格にしたけど、1年生の時なんか雲泥の差ですよ。ただ、澤村は気持ちが小さいところはあっても、周りに流されず、努力し続けられる強さがある。『斎藤に負けない』という反骨心が、澤村の原動力のひとつだったと思います」