松山英樹グリーンの苦悩続く パット決まらず1オーバー33位
【全米OP】第1日
ウイングドフットGCは、全米でも屈指の難コースとして有名だ。前回開催した2006年大会の優勝スコアはG・オギルビーの5オーバー。今大会のコースディレクターは「8オーバー」と予想した。その根拠は、狭いフェアウエーに深いラフ、硬くて速く、アンジュレーションがきついグリーンにある。ところが日没のためサスペンデッドになった初日は風がほとんど吹かず、グリーンも予想以上にソフト。しかも、ピンポジションも比較的やさしい位置に切られていたのでアンダーパーが続出。8年連続出場の松山英樹(28)は「全体的にショットが安定していた」というが、不満の残る1オーバー33位タイ(暫定)だった。
表情が冴えなくなったのはバックナインに入ってから。1アンダーで迎えた10番パー3。第1打は右のガードバンカーにつかまり、1・5メートルのパーパットを外す。12番パー5はピン手前15メートルから3パット。13番パー3は、70センチのバーディーパットが下り傾斜で1・3メートルオーバー。これを外して3パットボギーになり、スコアは2オーバー。15番パー4で1つ取り返すも、18番パー4はピン上1・5メートルのバーディーチャンスをものにできず首を大きく横に振った。
「ドライバーはだいぶ安定(フェアウエー外し4ホール=1位タイ)していたが、パットがうまくいかなかった。(上位のスコアが伸びている理由?)グリーンが思ったよりソフトだからだろう」(松山)
昨季のショット貢献度はランク2位(プラス1・433)も、パット貢献度は170位(マイナス0・469)。弱点のパットは、現在も形が決まらない。スタンス幅や前傾姿勢の角度を変えたり、ピン型のエースパターからマレット型に替えたりして試行錯誤が続いている。
この日の松山は、平均飛距離326・8ヤード(25位)。フェアウエーキープ率71・43%(1位タイ)、パーオン率66・67%(12/18、21位タイ)と、確かにショットは安定していたが、平均パット数1・72(77位タイ)、パット貢献度はマイナス0・44(88位)。グリーン上で迷いがあっては苦戦必至だ。